森ではいつも10時になるとキンコンカンコンとかねの音が聞こえてきて、みんな嬉しそうにおしゃべりしながらかねを鳴らしている時計台に向かいます。「僕も行ってみよう」。そこには「リス」と表札がかかっていて、郵便ポストのわきの梯子を上ると、小さな欅の入り口がありました。かまわず中に入ると、小さな部屋の中にギターが弾きかけのまんま置いてあります。そこから、小さいくぐり戸を抜けると横を妹リスが通り抜けていきました。くぐった先にはやっぱり小さな部屋があって、兄さんリスが１０時のおやつのパンをかじっています。

床に梯子があるのでトントンと降りていくと、どんぐりで一杯になった部屋があって、もっと降りていくと今度はいい匂いでいっぱいになった大きな部屋にストンと落ちました。そこにはかまどがあって、父さんりすがピザを焼いています。ピザは１分半で手早く焼きます。
隣では一番上の兄さんが、なんだか自慢そうに大きなピザ生地を手に乗せてクルクル回しています。

そこから隣の部屋に行くと、いろんなパンが外に向かってケースの中に並べられていて、お母さんリスがちょこんとその前に座って店番をしています。「あ、ここはどんぐりのピザとパン屋っさんだったんだ！」
かまどの上の段はピザを焼く窯です。下の段はパンを焼く窯です。窯の横には、薪が燃えた後の灰を入れる壺がおいてあります。
調理台の上には、こねたての特大サイズと普通のサイズのピザ生地がおいてあります。

２階の左の小部屋は倉庫になっていて、パンとピザの材料のどんぐりが一杯詰まっています。
右の小部屋には、色々に味付するための調味料がいっぱい並んでいます。
パンを膨らすためのイースト菌は、栩（とち）の木でできた冷蔵庫にしまってあります。
部屋の中の電球はトンボ玉でできていて、どんぐりのかさ帽子をかぶっています。
お客さんがえらんだパンを乗せるお盆は、桜の木でできています。
左にあるのはアンパンです。四角いのは食パン、メニュー板の上にあるのは、「今日のスペシャル」の
メロンパンです。

僕は慌てて外に飛び出して、お店の前でニコニコしながら順番を待っているみんなの一番後ろにちゃんと並びました。

製造元製品番号=M103P501-ja

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